資産家宅でのサロン

 

 

 

「失われた10年」で失われたもの

思えば、1990年代初頭のバブル崩壊から、世の中はずいぶん変わりました。「失われた10年」の中で失われたのは経済的な機会だけではありません。日本人の誇りもいくばくか失われました。けれども、失われた最も大切なものは、おそらく「心の豊かさ」ではなかったでしょうか。

何故なら、もしも心が豊かで満ち足りていたとすれば、他人が富をひけらかしたところでさほど羨ましいとは思わないはずからです。

そして「心の豊かさ」の根底には、「ファミリー」という考え方があると思います。バブル崩壊以後の日本で、ファミリーの存在感は急速に希薄になっているのではないでしょうか。

若い人たちが結婚しない、子供をつくらないというだけではありません。企業が一つの家族であるという考え方も、次第に実感が伴わないものになりつつあります。

 

 

言うまでもなく、家族の愛情はお金では買えません。そのようなお金では決して買えないものに支えられていると思うからこそ、他人の富を羨まない「心の豊かさ」が生まれるのではないでしょうか。

これに対して、「愛情さえもおカネで買える」という発言には、底が抜けてしまったような「心の貧しさ」を感じます。あたかも金銭に向けられた強欲に果てしがないように、貧しい心が満たされることも決してないのでしょう。そして満たされない心には「他人を思いやるゆとり」などあるはずもありません。このような人が指導者として人の上に立ち、人々から仰ぎ見られるような社会であるなら、やがて「自分のことしか考えられない人々」が増え、すさんで行くことに何の不思議もないと思われます。

 

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「成功した同族企業経営者家族に受け継がれる「ファミリーの価値」とは何か」

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