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本多静六の思想とも一致
この方法は澤上氏のオリジナルというよりは、おそらく昔から経験的に知られていたことをポートフォリオ理論などの学者が学説として理論化し、これを氏がさらに分かりやすく簡単に噛み砕いたものであると思われます。
考え方の基本それ自体は決して目新しいものではなく、例えば、戦前日本の伝説的な賢人投資家であった本多静六(東京帝国大学教授。林学博士。貧しい境遇から投資で巨万の財を築いたことで知られる)の言う「好況時には貯蓄に励み、不況時に投資せよ」との教えとも一致しています。むしろオーソドックスで、単純かつ明瞭な方法と言うべきでしょう。
なるほど、これなら投資初心者でも、「そうか、では私もやってみよう」と、思わず膝をたたいて試してみたくなるような投資法ではないでしょうか。
今景気が良いか悪いかという「雰囲気」程度なら素人でも何となく分かりそうなものだからです。
けれども、図式的には納得できても、これを実際に試してみた人は、さほど多くないかも知れません。
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「アセットアロケーション理論」の検証
何故なら、おそらく、多くの人たちが投資に関心を持ち、澤上篤人氏の講演会などに出かけたり、本多静六に関心をもって著書を読んだりするのは、好況で株価が上がっているときでしょう。そしてそのときは「なるほど」と思うのですが、目の前で株価が上がっているので、待ちきれずに買ってしまったりするのです。
ですから、株価が下がっており本来は「投資のチャンス」であるはずの不況の時には資金にも気持ちにも余裕がなくなってしまい、結局投資できなくなってしまう、ということは十分にあり得ます。
このように理論それ自体は実にシンプルですが、検証するには時間がかかります。ですから、実際にこれを市況に適用した結果を現実に見られる人はごくまれだと考えられます。
当の澤上氏も、簡単な考え方の説明はしますが、その投資法を実践した結果が実際のところどうだったかなど、もちろん言いません。
しかしながら、もしこれを本気で実践するなら、見通しくらいは立てておきたいもの。
そこで、本書では読者に成り代わり、この投資法を実際に試みてみればどんな結果になるのか、現実の日本経済の景気変動と株価を用いてシミュレーションしてみました。
東大教授の億万長者伝説
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