プライベート・バンクにも貸金庫がある
もし、どうしても日本の銀行では不安だと思われるなら、スイスの銀行にも貸金庫がある。しかも、スイスにはプライベート・バンクという、富裕な顧客の資産運用・保全を専門にしている銀行がある。そういう銀行は「銀行の看板」などは出していないので、そこが銀行であるとは容易に外部の者には気付かれないし、部外者がアポイントなしで立ち入ることは不可能である。そんな銀行の貸し金庫なら、まさに究極の安心が得られるはずである。
実際、スイス銀行の貸し金庫に、金地金や宝石類、現金などを保管している富豪は数多くいる。かつては、革命などの政治的理由によって亡命した貴族の財産を預かるという伝統から、絵画などの美術品についても保護預かりを行なっていたようだ。しかし最近では稀になっているということである。
注意。「貸金庫」に利子はつかない
気を付けなければいけないことだが、現金を銀行の貸し金庫に預けても当然ながら利子は付かない。貸し金庫を利用するということは、実際は「お金を銀行に預けている」のではなく、「銀行から金庫を借りている」ことになるからだ。お金を管理しているのは実は銀行ではなく利用者自身なのであって、これは、利用者がどこかで部屋を借りて、そこで箪笥預金をしているのと同じことなのである。ただし、その部屋が「極めて安全な場所」にあるという違いはある。
貸し金庫の利用を考えておられる方は、「何故、貸し金庫でなければならないのか」を今一度検討されるようにお勧めする。もし「タンス預金」の理由が、単に「銀行の破綻を心配して」というだけなのなら、破綻のおそれのない、優良なスイスのプライベート・バンクに預金して利子を得た方が、その貸し金庫を利用するよりも有利であることに間違いはないからだ。
[Swiss Private Bank Account for Free]
[Offshore Trust vs. Liechtenstein
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