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美術投資には「覚悟」がいる
あなたが絵画を買おうとしているとき、あなたの「美術投資アドバイザー」が何を言うかは分からない(このサイトに書いてあるようなことだけは絶対に言わないだろうが)。しかし、「美術投資アドバイザー」がどんなに魅力的な投資として推奨したとしても、それは、「現代の趣味」があたかも未来永劫変わらないことを前提とした議論であることを忘れてはならない。しかも、その前提は、歴史的に見て、きわめてあやふやなものであるのは、ここでも見た通りだ。
高額な美術品の購入は、経済合理的な行為どころか、「モダン・アートという趣味」と心中することにもなり得る。それは断じて投資ではなく、あるいは投機ですらなく、美と蕩尽に架けられた危うい橋を渡ることなのだ。その覚悟ができないならするべきではない。その意味で、「俺が死んだらゴッホとルノアールと一緒に焼いてくれ」と言い、確信的なまでに経済合理性を無視した斉藤了英氏は、正しかったのである。
もしあなたが、パトロンやコレクターとしてではなく「投資家」として美術品の購入を検討しているのなら、高価な絵画や彫刻への投資は、株式や不動産への投資と異なり、「すべてがバブルである」と知るべきだ。単に経済的利益のために芸術を求めるのは、倫理的でないばかりか、利益そのものにさえ反する可能性が高いのである。
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